突然襲ってきてひどい頭痛が続く嫌な病気「片頭痛」。
そんな片頭痛ですが、スマートフォンで文字を打とうとすると「片頭痛」とも「偏頭痛」とも変換候補があらわれます。
ネットで調べても「偏頭痛」も「片頭痛」もどちらも出てきます。
いったいどっちが正しいの!?
何が違うの!?
それが、頭痛研究の世界的名医「坂井文彦」先生のこの著書にしっかりと書いてあります。
「偏頭痛」と「片頭痛」結局どちらが正解なの?
「偏頭痛」と「片頭痛」どっちが正しいのか?何が違うのか?
片頭痛の教科書【「片頭痛」からの卒業】にはどのように書かれているでしょうか。
日本頭痛学会では「片頭痛」を学会の正式な用語として、頭痛分類や診療ガイドラインで使用しています。
おお!正式には「片頭痛」なんですね!
1997年(中略)パソコンでまず「偏頭痛」と変換されるのは、「広辞苑」に「へんずつう」が「偏頭痛」でしか載っていなかったからだということがわかりました。
「広辞苑」編集部に問い合わせると、
「広辞苑では古典を含めた文献中での表記を中心に考え、『偏頭痛』となっております。法律用語や学術用語が正しいという考えはとっておらず、それらの表記と矛盾することがあります」
といった内容の(中略)返事が返ってきたそうです。
古典なども含めた文献に「偏頭痛」と書かれているから広辞苑には「偏頭痛」と記載されていたようです。
そして、どうやら「偏頭痛」という漢字の方は、現在でも中国で使われているみたいです。
なぜ、日本と中国で「片」と「偏」がわかれてしまったのでしょうか。
それは「へん頭痛」の語源に関わっています。
「片頭痛」「偏頭痛」の語源
片頭痛の語源はギリシャ語のhemikrania(へミクラニア)で(中略)hemiは「片側・半分」、kraniaは「頭」という意味ですので、日本語の医学用語では「片頭痛」となりました。
頭痛の専門家は例外なく「片頭痛」を使用しています。
ほうほう!
片頭痛の語源はギリシャ語から来てたんですね!
頭の片側ということで「片頭痛」。
わかりやすいですね。
片頭痛は頭の片側が痛くなりますもんね。
では「偏頭痛」の方はどんな語源なのでしょうか?
中国語では「偏」が「片側・半分」を意味し、「片」は「二つ揃いの一方、わずか」の意味が強い。
それゆえ中国語では「偏頭痛」のほうが欧米の語源に沿うことになる(中略)
中国語で「片頭痛」とすると、「一片(いっぺん)にしか値しない」頭痛という意味になってしまうというのです。
漢字の意味の違いから来てるんですね!
日本語で片側を表す漢字は「片」
中国語で片側を表す漢字は「偏」
ただ単にそれだけの違いだったんですね。納得。
「片頭痛」と「偏頭痛」どちらを使えばいい?
では、結局どちらを使うのが正しいのでしょうか?
現在では広辞苑には「偏頭痛・片頭痛」と併記されているようです。
ですのでどちらも正しいというのが正解です。
ですが、日本の医学用語としては「片頭痛」が正しいようです。
ぼくも今まではどちらの漢字が正しいかわからなかったので、どちらを使うか定まっていませんでしたが、これからは「片頭痛」の方を使おうと思います。
【「片頭痛」からの卒業】は勉強になるなぁ・・。